コレラ 予防接種開始のお知らせ2020年9月10日

小石川インターナショナルクリニック(東京都文京区)では経口コレラワクチンDukoral(Valneva社)の予防接種を開始しました。輸入ワクチンとなります。

コレラは、コレラ毒素を産生するコレラ菌に汚染された水や食料を摂取することにより感染します。コレラに感染すると数時間から5日間の無症状期間(通常は1日前後)の後に、下痢または嘔吐が起こります。軽症で済む場合も多いですが、重症の場合“米のとぎ汁”のような水様性便を1日数リットル~数10リットルも排泄し、脱水症状が急速に進み、死亡する可能性もあります。

アフリカ(エチオピア、コンゴ、ナイジェリアなど)、アジア(アフガニスタン、インドなど)、中東(イエメンなど)、中南米(ハイチ、ドミニカなど)の一部で流行しています。Dukoralはコレラおよび毒素原性大腸菌ETEC(enterotoxigenic E.coli)に有効です。出発の2週間前に1回、1週間前に1回服用します。コレラには2年間、毒素原性大腸菌には3か月有効です。2歳~6歳の小児では半量を3回(3週間前、2週間前、1週間前)服用します。

コレラや毒素原性大腸菌は感染力が強く容易に感染が拡がります。流行地ではこまめに手を洗い、水道水・氷・生の食べ物を避けることも重要です。